頭の中

三つのお知らせ

皆様、こんにちは。 今回は、三つのお知らせがあります。 まず、一つ目なのですが、Amazon Kindle ストアで電子書籍「今川焼きとナポレオン」を出版しました。 以下が、あらすじの書かれている商品ページになります。 今川焼きとナポレオン 作者: 高岡ヨシ …

白旗の行進

月曜の影を踏んでも休息はこない 日曜の券を貯めたってやってこない 口だけで笑うと削られるから しっかりと目を開けて内側を見るんだ 理屈にすがると心が尖るから しっかりと目を開けて内側を見るんだ そうやって息をして 朝がない日々を過ごす 昨日と今日…

ギャンブルって言うんだろ?

「本当に、セキネだったんだね」 「何度も確認したけど、昨日も一昨日も、間違いなくセキネだった」 「セキネ、どんな様子だった?」 「柵に手をかけて、ずっと街の方を見てたよ」 「そこ、将棋会館のビルだったんだよね?」 「そうだよ」 「セキネって、将…

ふたり乗りで行こう

5:56に目を覚まし 少し祈って襖を開ける シンクに出来た皿の山 尖った先から日が昇る Fコードの音が響く ガスのコンロがリズムを刻み 薄暗い玉子の花を咲かす 透明になるための白いシャツ 用のないコンビニで息をして 8:11の準急に乗る 広告と景色が…

報う

八月が両肩にのっかる バケツに入れても消えないってさ 綺麗なガラスは悪意を通す 頼んだ覚えはないんだけどな 隅の隅 奥の奥 ここにいるってよく分かったね ぶつけられたのはボールじゃない こんなに痛いのはボールじゃない 塩素が空気に色をつける もう 一…

12年かかって見た景色

12年かかって見た景色。 12年前。 お金も、仕事も、居場所もなかった。 12年前。 「柱もねぇ、壁もねぇ、床板まともにはまってねぇ」幾三ハウスから始まった生活。 ダンボールをタンスにし、結婚記念日にウェンディーズのバーガーセットを食べていた。…

満天の星をみたか

満天の星をみたか 寒さの産声が響く中 黒を濃くした夜空に浮かぶ 満天の星をみたか 工場から漏れる煙も 街を埋める電波でも覆えない 内なる想いを照らす 満天の星をみたか 俺は見た 真夜中の真ん中に開けた窓から 溢れる星を確かに見た 四方に散らばり輝く星…

お知らせ 〈茜橋で待ってます〉

Amazon Kindleストアで電子書籍「茜橋で待ってます」を出版しました。 こちらで以前発表したものに加筆して、頭の中にある思いを掘り下げました。 前回の「歩けばいい」で賞を頂いたことにより、ありがたく扉は開きました。 今まで見過ごし続けてきたタイミ…

透明な子

夜を照らす境内の提灯に、ラムネの瓶の中で踊るビー玉。 台風が過ぎた後に梅雨が明け、街頭に浴衣姿の人影を見かける頃になると、毎年、忘れられない記憶が蘇る。 近所の神社で催される盆踊りに初めて参加したあの夏、私は小学三年生だった。 その年、出来れ…

ご報告

自身の作品である「歩けばいい」が Amazon × よしもとクリエイティブ・エージェンシーが主催する「原作開発プロジェクト」において優秀賞を受賞しました。 ドアが開き、橋がかかった事がとても嬉しいです。 作品を読んでくださった方々、選んでくださった方…

午前二時の哀歌

チョークの粉を体に浴びて 黒板の枠を飛び越える 素足で履いたエアジョーダン 真っ白なままで高く跳ぶ 黒目の奥が本当の正体 教室のライトじゃ照らせない 椅子を蹴られてうずくまり 赤子の目線で床を這う 服に残るバニラ 頭上で割れる卵 シャツを脱いで素肌…

この土地は誰のもの?

メインストリートのコーヒーショップ 右肩に彫られたハイダのイーグル 握手をした友人はもういない 「弓を引く者」 彼はその名を捨てたと言った トライブを抜けた者 居場所を探す者 私も流れてここに来た 「よそ者」レッテルの永住者 私はあなたの敵ではない…

その先で会おう

キャンバスで吠えるオオカミ 睨む両目に用はない 道を塞ぐ霧と影 先へ行くんだ どいてくれ 取るに足らないジャパニーズ いや違う そんな立派なものじゃない 生まれた場所で生きられなかった 誇る過去など持っていない 袖を引く手を振り払う 幻覚の中じゃ踊ら…

匂わないシルエット

*** あいつが狂っているって? 冗談じゃない 目はしっかり開いてたぜ あの子がイカれているって? 何を言ってるんだ 繊細で鋭いだけだろ 存在が浮いていると笑われても 好きにさせておけばいい 無理に溶け込み泳いでも いつかは溺れてしまうからね 「気味…

自分のケツは、自分で拭きます 〈高岡ヨシ + 大関いずみ〉

「おーい、君ぃー! 聞こえるかー? そんなとこで、何してるんだー?」 「あっ! お勤めごくろうさまです! あのー! わざわざ来てもらって悪いんですが、間に合ってまーす!」 「いやー、えっ? 間に合ってるって、何だろうなー? とにかくさー、そこ危ない…

ねぇ、知ってる? 〈高岡ヨシ + ミチコオノ〉

ねぇ、知ってる? あの子のお母さん、PTAの会長さんとできてるらしいのよ ねぇ、知ってる? あの子の家の弟さん、やっぱり変なんですって ねぇ、知ってる? あの子のお母さんの出処、どうも橋の向こうの地区らしいのよ ねぇ、知ってる? あの子のお父さんの…

「七日後」の秘密 (高岡ヨシ + 大関いずみ)

「急に呼び出してごめん」 「うん。いいけど、誰もいないよね」 「誰もって?」 「ヤマカワさんとか」 「大丈夫。いない、いない」 「本当に? 倉庫なんかに呼び出すから、構えちゃったよ」 「ごめんね」 「いいよ、いいよ。それよりさ、月曜どうだった? や…

ラジオネーム・放課後のジェットリー 

「さっきの電話、意味わかんねぇよ。一応買ってきたけど、何でケーキが必要なの?」 「話した通りだよ。大切なイベントだから、非日常アイテムが必要なんだよ」 「それで、何でケーキなの? お前、甘いもの食えないじゃん」 「いいんだよ、なんだって。雰囲…

全部ひっくるめて、楽しい

触れようと、もがく 創り出そうと、もがく そうやって グシャグシャになってするもがきは、楽しい ソファーで寝落ちして、朝を迎える 鳥がさえずる前に、ネコが顔を踏む コーヒーをいれていると、ネコが足を踏む 頭と背中が重いけど、楽しくって仕方がない …

瞬間をください

何色でもいい 見た目はそれほど重要じゃない 変な服を着たっていいよ 君がそれを好きならばね 待ち合わせは駅の前 遅刻した埋め合わせは ハーゲンダッツでいいかな? 髪切った? え、切ってない? ごめん ごめん セットが面倒なら 思い切って短くしちゃえば…

夏をやってない

ハッとして目を覚まし 通りに近い窓を開ける 緑を覆う色あせた枯れ葉 喉に飛び込む息は冷たい 薄く横に伸びる雲 縦に登れず空を這う 確かにここにあった夏 それなのに 僕は夏をやってない バケツに飛び込む手持ち花火 生み出す音が夜を鎮める 咲き終わりに残…

「生きづらさ」というクソッタレ

難しい表現はいらない 簡単な言葉で伝えてくれ 物言わぬ羊の飼育法 それが道徳の正体か? 出来る限りはやってきた 疑問を持たずにやってきた モラルが楽園を作るんだろ? じゃあ 何でこんなに生きづらいんだ いじめに対して声を上げ 標的にされたら世話がな…

友への伝言

思えば不思議な関係だった 普段は口もきかなかった チャイムの合図で狩られる時間 終わりは意味を成さなかった 暗い階段の途中に射す光 窓から覗く中庭に射す光 同じ校内で息をしても そこに楽園はなかった お前はいつも下を向いて 指のささくれを取ってた …

ちょっと待ってくれないか (『私が私をやめたなら』収録作品)

自分はAmazonのKindleストアで「私が私をやめたなら」という電子書籍を販売しております。 私が私をやめたなら 作者: 高岡ヨシ 出版社/メーカー: YOMA CREATIONS 発売日: 2017/04/26 メディア: Kindle版 この商品を含むブログを見る 頭の中にある想いを書き…

心の歌

目隠しされても笑って歩く 俺の視界を奪っても 本質だけは奪えない 触れられない いや 触れさせない いくらでも笑え いくらでも指をさせ 頭の数だけ増やしても お前の戯言は響かない 上だろうが下だろうが構わない 俺はとにかく進んでいく 昼が嫌なら夜を待…

深海にあるもの

上へ登った 違う景色が見たかったから いつもとは違う選択をした 服が変わり 立場が変わり 呼び名が変わった 笑顔の挨拶 穏やかな声 湯気が出ているコーヒー 窓から差し込む光は眩しい でも この部屋は息をしていない 能力と肩書きは比例しない ここに来てそ…

ノスタルジア

引っ越す背中を強く押す 透き通った緋色の夕焼け 僕が歩いていたその道は 二度と戻らない道となる 借り物の街で見上げた星は 電車の窓に映った花火 めいっぱい腕を伸ばしても 決してこの手に掴めない 大洋ホエールズの帽子を被った 緑のクリームソーダのあの…

答えてよ

僕はあなたを笑わない ずっと笑われてきたから 決してあなたを笑わない ねぇ もっと自由に踊ってよ 心置きなく 好きな円を描いて たとえ姿が見えなくても 背中に手を当てるから やりたいように息をして 僕はあなたをバカにしない ずっとバカにされてきたから…

いじめサバイバー

僕はサバイバー 生きるために背中を見せた いじめサバイバー 僕はサバイバー 立ち向かう勇気を持てなかった いじめサバイバー 僕は逃げた 生きていたいから 逃げ続けた 後ろを振り返らず 目を瞑りただ走った 出来るだけ遠くへ 手が届かないほど深くへ 追いつ…

衝動は、ここにいる

クリップで留めた感情は 夜を越えない 湧き上がる衝動と会話がしたいから 柔らかいクッションは取っ払った 遠慮なく飛び込む刺激は たまに痛いほどだけど とにかく朝を迎えたかった 喜怒哀楽に 邪と欲 そのままの形で出てきた思いに 自分の全てをぶつけたい …

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