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リア充 ”勝手に” 解体新書

本題とのリンクが見えづらいと思いますが、この記事のサブタイトルは

「あなたは、まだポイントを振り分けていないだけなのかもしれない」

という、やけに長いものになっております。

 

「リア充」

自分がまだ日本にいた頃には、存在していなかった言葉……いや、もしかしたら使われていたかもしれませんが、ここまでの認知度はなかったと思います。

 

こちらに来てから、主にネットで目にする頻度が増えた新時代のニューボキャブラリー。

ブログを始めて、ぐっと距離が近くなった新語「リア充」ですが、自分はその正確な意味を掴めておりません。

もちろん意味を検索すれば、いくらでも答えは出てきますが、色々なところで「リア充」が題材になっている記事を読むと、体感的にそれぞれの人の経験に基づいた解釈になっているように思え、「これ」という確実なものを見つけられません。

 

なので勝手に解体新書。

自分が抱く「リア充」のイメージは、いわゆる「イケている人」です。

 

学校や会社などで目立つ存在で、パーティーなどに参加してもオドオドせず、社交的で人前でも踊れます。

自宅ではなくジムで運動し、お気に入りのバーを持っていて、そこでトムコリンズを飲みながらダーツやビリヤードをしています。

非常に偏った思い込みだという自覚はありますが、これが自分の中にある「リア充」像です。

 

上記の例は社会人ですが、「リア充」という言葉を考えるとき、自分の頭に浮かぶのは学生です。

もちろん、いつの年代でも当てはまる言葉だと思うのですが、学生というカテゴリーに属している間は、条件面で周りとの共通点が他の年代と比べて多くなり、無情にもその範疇での「違い」が浮き彫りになるからです。

 

自分の学生時代を振り返ると……間違いなく、リア充ではありませんでした。

十代中盤から後半の思春期真っ只中、周りとの違いを強烈に意識する年頃です。

当然あの頃は、リア充なんて言葉はありませんが、イケてる生徒はクラスに溢れていました。

そんなリア充生徒たちと、反対側にいた自分との間にあった、大きな隔たり。

あくまで勝手な「リア充」解釈ではありますが、自分と彼らの相違点を学生時代の1日の流れと共に、思い返してみたいと思います。

(注意)以下に登場する「イケてる」基準は、書き手の時代に合わせております。

 

【髪型】

《リア充》

  • 「あの頃」のキムタク風ワイルドウェーブ茶髪
  • いしだ壱成、武田真治にみるジュノンボーイ風キュートスタイル

《自分》

  • ジョンレノンやポールマッカートニーといった個人ではなく、ビートルズそのものに憧れた結果のマッシュルームカット(近所の床屋ではイギリスの風を再現できず、どちらかというとウォーズマンに近づく)

 【格好】

《リア充》

  • ラルフローレンのベストに(主に紺)、ズボンはもちろん腰ばき
  • スクールバッグは背負うのがツウ
  • 足元はリーガルのローファーでシックにいくも、コンバースのオールスターでポップにいくも良し。ワイルドに決めるなら、キムタク風レッドウイングを忘れるな
  • モッくんのCMでお馴染みのギャツビーデオドラントは必需品

《自分》

  • 紺のラルフローレンのベスト……は先輩に取られたので、ノーブランド
  • 自分の中で最高にイケていた、JAL(日本空港)客室乗務員昭和レトロバッグ(青)を肩にかけ、登校
  • リーガルのローファー……は川に流されたので、親父のお下がりローファー
  • ギャツビーでもシーブリーズでもなく、お気に入りは何故かレセナのスプレー

【通学】

《リア充》

  • ソニーのウォークマン、もしくは最先端のMDプレーヤーでお気に入りのナンバーを聞きながら電車に揺られる
  • PHSの画面には彼女からの「オハヨウ」Pメールが踊る

《自分》

  • 鳴らないアステル。受信しないPメール
  • ウォーズマンだったが、ウォークマンを所持していなかった為、無音電車。頻繁に降りる駅を3つ飛ばし、通学拒否
  • 新聞配達帰りで眠いため、家族に連絡が入ってバレるまでは近所の公園のベンチか、神社の拝殿の裏で仮眠

【授業中】

《リア充》

  • ちょっぴりトボけた、でも憎めない発言をし、クラスのムードを和やかに
  • 授業中に受診した彼女からのPメール。その画面には「アイタイ」の文字が浮かぶ

《自分》

  • 鳴らないアステル。受信しないPメール
  • 授業中は貴重な睡眠時間。意識と一緒に存在感を消し、風景と同化するスキルを発揮。よって寝ていても先生から注意されない

【昼食】

《リア充》

  • 教室で食事。場合によっては男女混合。机の上には、もれなくファインボーイズか、メンズノンノ、時にホットドックプレスが鎮座する

《自分》

  • 人気のない理科室の裏で、違うクラスにいる仲間と合流。雨の日は準備室横の人気のない階段の踊り場でコンビニ弁当を食す

【放課後】

《リア充》

  • リア充の聖地、カラオケ(そこでプリクラを撮る)でシャウト、またはファーストフード店で雑談
  • 制服を着たまま街へ繰り出す(デート、ショッピングなど)

《自分》

  • 暗黒部室にお呼ばれ
  • お呼ばれない日は、仲間と土手転がり系、もしくは水浸し系の遊び(前回記事参照
  • 制服を着たままコンビニへ繰り出す(からあげクン、あらびきソーセージなど)
  • ヤンキーさん達の聖地であるコンビニ前は避け、コンビニ裏で仲間と雑談(おやつは、主にホテイの焼き鳥缶詰)

【夜のフリータイム】

《リア充》

  • 選択肢が多すぎて予想不可

《自分》

  • 違う学校に通っている仲間と共に、住んでもいない新興住宅地の綺麗な公園に集結
  • 喋る。ひたすら喋る
  • 話疲れたら追いかけっこ系の遊び
  • 新聞配達バイト前に仮眠

 

以下、イベント。

 

【文化祭】

《リア充》

  • メインで参加し、貴重な思い出を作る
  • 告白イベントが高確率で発生

《自分》

  • ひんしゅくを買わない程度に参加、のち逃亡
  • 同じく、ひんしゅくを買わないように参加、のち逃亡してきた仲間と合流し、格技館に侵入して風船デコピン大会。先生に見つかり、「ねぇ、今日は何の日か分かっているよね」と、怒られずに白い目で見られる

【修学旅行】

《リア充》

  • もちろん滑れるスキーを楽しみ、夜は男女混合でミーティング、お酒を持ち込んで怒られた経験も、いい思い出

《自分》

  • 滑れるはずがないスキーを断念し、逃亡。人気のない場所を探し出し、仲間と雪上プロレス。先生に見つかり、「こんなところまで来て、何をしてるの」と、怒られずに白い目で見られる

 

以上のリア充さんに対する決め付けは、書き手の勝手な思い込みです。

 

リア充さんたち、非リアの人たち。

目立つ子、目立たない子。

友達が多い子、友達が少ない子、そして友達がいない子。

 

自分はその全ての生き方に、その人特有の意味があるのだと思います。

 

少し乱暴な言い方になってしまうかもしれませんが、特別なものを持って生まれてきた子たちや、幼い頃からたくさんの経験を積んだ、もしくは積まなくてはいけなかった子たち(学生というカテゴリーに入らなかった方など)以外は、ある一定の歳まで人間力の絶対数に大きな違いはないと思うのです。

 

例えば、20ポイント。

 

学生という枠の中では、リア充さんも、非リアさんも、目立つ子も、目立たない子も、持っている人間能力ポイントは20ポイントで同じ。

 

前半部分に挙げた例のように、リア充さんと自分の生活内容には大きな違いはありますが、所持しているポイントは同じ。

違うのは、そのポイントの割り振り方だけ。

学生時代(自分が考える学生の期間は18歳まで)は、何というか、「自分の殻を破る」というよりも「持っている特性を伸ばす」ためにポイントを割り振る時期なのではないかと思います。

 

特性は、皆それぞれ違います。

当たり前ですが、独りで絵を描くのが好きな人もいれば、友達とお喋りするのが好きな人もいます。

 

学生の頃、周りの人が自分よりも優れているように見えました。

何をやっても彼らに敵わないような、何をやっても彼らより劣っているような感覚です。

 

例えるのなら、皆んながヒーロー戦隊のレッドみたいな感覚。

イエローである自分は、これから先もレッドのそばでカレーを食べるのが関の山だろうと考えていました。

 

でも、違いました。

 

学生時代、破竹の勢いでその道を進んでいたレッド。このままのペースでいったら一体どれだけ遠くに行くのだろうと圧倒されていたのですが、自分の周りにいたレッドの大半が、あの頃と同じスピードでは走り続けませんでした。

 

何というか、全体的に今までの帳尻を合わすかのように、スピードを落としていった感じです。

 

そういった様子を何度も目にするうちに、「ある程度の歳まで人に元々備わっているポイントは同じなのかもしれない」と仮定するようになりました。

 

あくまでも例えですが、数値化してみます。ポイントは20です。

 

例1

【社交性】8

【想像力】1

【実行力】5

【表現力】4

【共感力】1

【忍耐力】1

社交性に長けて、実行できる力があるし表現力もあります。想像力、共感力、忍耐力は低いですが、それはなかなか表からは見えにくいところ。自分が学生時代に、この方に出会ったら、「確実に何も敵わないレッド」と認識します。表に見える能力が分かりやすく高いからです。

 

例2

【社交性】1

【想像力】10

【実行力】2

【表現力】6

【共感力】0

【忍耐力】1

群を抜いた想像力に高い表現力、素晴らしい才能の持ち主だと思いますが、自分が学生の時にこの方を見たら、とても暗い生徒なのだと認識します。この方の持っている能力は表からは全くと言っていいほど見えないもの。なのでこの時点で、この方の凄さに気づくのは簡単なことではないです。

 

例3

【社交性】4

【想像力】3

【実行力】1

【表現力】1

【共感力】6

【忍耐力】5

とても優しい方です。優しいだけではなく、社交性も想像力もあります。その包容力を実行する勇気はまだ得られていませんが、それを手に入れた時に、この方はたくさんの人を癒すことができると思います。

 

例4

【社交性】0

【想像力】2

【実行力】0

【表現力】0

【共感力】0

【忍耐力】15

ここまで極端な形でポイントが分かれるのには、色々な理由が考えられます。それを思うと、悲しくなります。合計数が17で計算が合いませんが、こうしてポイントを振り分けていない方は、確実にいらっしゃると思います。きっと様々な要因で、この方はポイントを振り分けるのを止めたのだと思います。

自分が学生の頃、この生徒と出会っていたら正直、何も見えないのだと思います。

もしかしたら学校にも来られていないのかもしれません。

誰もこの方の凄まじい忍耐力を知らない。

でも、ポイントは消えません。この生徒が振り分けていないポイントは絶対に無くならず、この人がそれを振り分けれる状態になるまで持ち越されるだけです。

 

例1、2、3、4と、表に見える形としては、みなさん大きな違いがあります。

でも、備わっているポイントは同じです。

学生時代、まだ人を見る目が鍛えられていない時は、この「目に見える要素」が他人を判断する基準になると思います(そうでない方もたくさんいると思われますが)。

 

割り振り方によって学生世界のヒエラルキーは創造されますが、それが全てではありません。

思春期が終わり、同一カテゴリーを抜けた後は、個人の勝負です。

20と決められていた絶対数も、ここから先の生き方によっていくらでも増えていきます。色々な経験を通して獲得したポイントを、今まで割り振っていなかったセクションに足すのも、元からある強みに足すのも、その人の自由です。

もし学生時代に割り振らず、ためていたポイントがある場合は、準備が出来次第、一気にその全てを解放できるかもしれません。

 

なので、目立たなくても、いじめられていても、不登校でも、人と交わることができなくても、「学生」というカテゴリーの中だけでその人自身の性質を決めつけるのは(他人はもちろん、自分自身でも)早すぎるのではないかと考えます。

 

確かに違いはありますし、社交性に秀でているレッドはクラスで輝いて見えるかもしれません。

でも、それは割り振りが上手いだけで、人間として、そうでない人より優れているわけではありません。

ポイントは同じですから。

レッドも経験を積まなくては、いつまでも学生時代のレッドのままですし、ブルーやイエローだって生き方次第で、その色に囚われなくなります。

 

自分の勝手な考えな上に、繰り返しになってしまいますが、今現在、いじめられていて劣等感だらけの毎日を過ごしていても、決してそれは「終わり」を意味するものではないのです。

あなたは劣っているのではなく、ポイントの割り振り方が人と違うだけ。

持っているものは、同じです。

 

ポイントを割り振るのを諦めた方、今はとにかく生きてください。

ためているものは絶対に消えませんから。

 

今が終わりではない。

先は必ずあります。

 

未来は想像を超えます。

 

ウォーズマンのような髪型をしていた頃の自分は、ローマ字で名前もかけませんでした。10年前の自分は、改装中の家に住みコウモリを見て腰を抜かしていました。

5年前の自分は、32歳でカレッジを卒業し、この国で生き抜くことしか頭にない状態でした。

未来は確かに、想像を超えるのです。

 

今現在の自分では予想できない先は、必ずあります!

 

最後まで読んでくださり、ありがとうございました。

 

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(今年は稀にみる暖冬で、滝も凍らずザバザバ流れています。雪かきの減少は腰の負担を軽くしてくれています。ありがたい限りです)

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