三つのお知らせ

皆様、こんにちは。

今回は、三つのお知らせがあります。

 

まず、一つ目なのですが、Amazon Kindle ストアで電子書籍「今川焼きとナポレオン」を出版しました。

以下が、あらすじの書かれている商品ページになります。

今川焼きとナポレオン

今川焼きとナポレオン

 

本日、7月28日(土)から8月2日(木)の午後4時まで、この本の無料キャンペーンを行います。

こちらは、自分の最初の作品である「五厘クラブ」のアナザーストーリーです。お互いの作品世界は繋がっているのですが、どちらの話も個別に読めるようになっております。

ただ、どちらか片方よりも、両方の物語を読んで頂けると更に楽しめると思いますので、「五厘クラブ」の方も上記と同じ期間で無料キャンペーンを行うことにしました。

是非、この機会にダウンロードしてみて下さい。

五厘クラブ

五厘クラブ

 

こちらのキャンペーンに際して、気になっていた言い回しや、リズムが滞っていた箇所などを改めましたので、以前よりもスムーズに読んで頂けると思います。

以上が二つ目のお知らせです。

 

三つ目のお知らせなのですが、この記事を最後に、少しはてなをお休みします。

 

自分には、ずっと書こうと思っている話があります。

十代の頃から育てているプロットです。

それは、自分がものを書いている意味そのものであり、自分自身を形成する核となっているものでもあります。

こうして言葉にすると、随分大きな表現になってしまいますが、事実、自分の中ではとても大事な筋書きなのです。

ですから、表に向けてものを書き始めるようになっても、すぐにそれを書き出そうという気にはなりませんでした。大切であるが故、気持ちや環境が整うまで温めておこうと考えていました。

しかし、本当にここ最近のことなのですが、そのプロットに対する自分の思いが変わりました。

 

普通が普通ではなくなっていく世界。

 

この先、自分に何かがあって、この作品を表に出すことができなくなってしまったら、物凄く後悔します。

きっと心を失くしてしまうほど、悔しくて堪らなくなります。

 

ずっと溜めてきた感情、思い、時間、記憶。その全てをなかったことにはしたくない。

 

制服を着て過ごした学校という枠を抜けてから二十年経ちますが、自分はまだ、あの頃を消せていません。

これだけ時間が流れたのに、あの時、逃げたままの放課後が続いています。

 

ここ二週間の内に「これ以上は待たないで書こう」と、気持ちを固めるいくつかのきっかけがありました。

勝手な決めつけかもしれませんが、自分にはその出来事がサインのように思えました。

 

十月の終わりに締め切りが設定されている公募があります。

そちらに応募するため、以前から一つの長編を書いていました。自分が移住をしたカナダでの生活が中心の物語です。今の時点で七割ほど書き上げているのですが、そちらを保留にし、ずっと書こうと思っていた話をそれにぶつけることにしました。

今までの全部を、その作品に注ぎます。

結果が出ても出なくても書き続けますが、それを仕上げた時点で、一つの大きな区切りになります。二十年間続いた放課後を終わらせて、視点を変えるのです。

 

どんな形になろうとも、書き上げたものを必ず世に出します。

その時には是非、読んでやってください。

 

 

ありがとうございました。

 

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白旗の行進

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月曜の影を踏んでも休息はこない

日曜の券を貯めたってやってこない

 

口だけで笑うと削られるから

しっかりと目を開けて内側を見るんだ

 

理屈にすがると心が尖るから

しっかりと目を開けて内側を見るんだ

 

そうやって息をして

朝がない日々を過ごす

 

昨日と今日は違うはずなのに

時々同じに見えるんだ

 

思考が結果を引き寄せるなら

幸せだって毎日叫ぶよ

 

「行かないで」と言った日を思い出して

「行くな」と言い切ればよかったのだと泣いた

 

後悔は重い

重くて肩がこる

 

苦労なしでは蜜にあり付けない

そんな思いに縛られるのは嫌だ

 

何か起こるたびに記憶と繋げる

そんな習慣に潰されるのは嫌だ

 

かき集めたマイナスを混ぜ合わせ

浮かび上がったプラスをすくう

 

上澄みを飲んでも足りない分は

熱いコーヒーで満たそうか

 

吐き出した言葉

それがしるしだ

 

引きずった言葉

それもしるしだ

 

そうやって腰をあげ

混み合った地下鉄に向かう 

 

もしも勝ち負けがあるのなら

ずいぶん前に負けてるんだ

 

電子を読み取って改札が開く

端へ端へと人波を抜ける

 

感情に巻かれて前へ進めない

 

いつもそうだ

 

一歩が出なくて弾かれる

 

消化しないツケが回って

目の前の急行を乗り過ごす

 

「やめて下さい」と伏した日を思い出して

「やめろ」と言えなかった背中を突き刺す

 

後悔は重い

重くて肩がこる

 

消化しないツケが回って

こんな時間に外へ出る

 

恐れに追いつかれない速度は

全速力よりも速いのか

何もかも捨てて走ったら

最後には振り切れて消えるのか

 

ただ

時間だけが過ぎていく

 

空に月はない

強く望んだ月はない

 

 

いつかこの身を写した文字が

先への道筋になればいい

 

記した文が重なり合って

歩ける道になればいい

 

そこで描くのは白旗の行進

今までの全てを担いで進む

終わる事のない白旗の行進

 

 

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 (絵)ミチコオノ

 

***

 

ギャンブルって言うんだろ?

「本当に、セキネだったんだね」

 

「何度も確認したけど、昨日も一昨日も、間違いなくセキネだった」

 

「セキネ、どんな様子だった?」

 

「柵に手をかけて、ずっと街の方を見てたよ」

 

「そこ、将棋会館のビルだったんだよね?」

 

「そうだよ」

 

「セキネって、将棋が好きなのかな? 結構長いこと顔を合わせてるけど、そんな話したことなかったね」

 

「会うときはいつも奴らの愚痴ばっかだからな」

 

「ちゃんと考えたら、僕たちセキネのこと殆ど知らないね」

 

「あいつ自身がそういう話をしないしな」

 

「それでも、仲間だよね?」

 

「あぁ、戦友だ。何が好きかとかは知らないけど、あいつがされてきたことは、俺たちがちゃんと知ってる」

 

 

「タクマ、財布あるかもう一回確認して」

 

「あるよ」

 

「心配だから手で確認してよ」

 

「大丈夫だって。ほら、ちゃんとあるから。フジカワ、それあと何回聞く?」

 

「仕方ないじゃん、気になるんだから。それにしても、それ、よく取れたね」

 

「頭ん中で何回も練習したからな。イメージ通りに行動できたよ」

 

「あの、前に見かけた、あのデッカい人から取ったんだよね。僕なんて想像しただけでも怖くて無理だよ」

 

「あのデカイの、パターンが決まってるんだよ。冗談みたいに同じ行動しかしないの」

 

「パターンって?」

 

「まずウチにきて飯食うだろ、それから少しして母ちゃんとヤリ始めんの。そんでヤリ終わったら酒を飲むんだよ。それも凄い量」

 

「毎回飲むの?」

 

「そう、毎回。だいたい決まった量を飲み終えると、そいつは母ちゃんの部屋に行って寝るんだけど、しばらくするとうるさいイビキが聞こえてくんの。そんで、そのイビキを合図に母ちゃんがタバコの買い出しに行くんだ。起きてタバコがなかったら暴れるからな」

 

「とんでもなく迷惑だね」

 

「あぁ、あいつの存在、全てが迷惑だ。まぁでも、その迷惑でうるさいイビキをかきだすと、しばらくは絶対に起きないって知ってたから落ち着いて動けたよ。そぉーっと襖を開けて、その隙間から、こう、ズボンのポケット目掛けて腕だけ伸ばしてさ、何かUFOキャッチャーやってる感じだった」

 

「あのさ、そいつ、起きて追ってきたりしないよね」

 

「大丈夫だよ。仮に財布がなくなったのがバレても、俺らの居場所なんて分からないし」

 

「そいつが起きたあと、タクマのおばさん平気かな?」

 

「どうだろう。どうだろうね。なぁ……フジカワ、こんなこと言ったら冷たく聞こえるかもしれないけど、俺、全然心配にならないんだ。何ていうか、何だろう、どうでもいいって言うか、これはきっと、母ちゃんが俺に思ってる気持ちと一緒なんだと思う。よく分かんないけど」

 

「そうなんだ」

 

「うん、そう」

 

 

「タクマ、分かってると思うけど、あれ、本心じゃないからね」

 

「何が?」

 

「あの、スマフォの動画のやつ」

 

「『ヤリマンの息子、マジで気持ちわり〜』ってやつ?」

 

「全部言わなくてもいいだろ」

 

「分かってるよそんなの。あ、お前もだよ。俺のだって本心じゃないからな。ていうか、俺のはさすがに無理があったろ? 会話を盗聴したって設定自体が不自然だもん」

 

「あれ、聞かされて笑いそうになったよ。『タクマはお前が嫌いで仕方ないらしいぞ』って、変に真面目な顔して迫ってきてさ、『あいつをヤるならいつでも力になるから』って、肩組んできて。そんなんで騙される奴がいるわけないじゃん」

 

「発想がどうしようもない。あれだろ、前に言ってたゲームをやりたかったんだろ? 何か一時期言ってたじゃん、『人間の心理を操ってコントロールする』とか。あんな頭で出来るわけないだろ」

 

「……でも、セキネのやつはひどかったね」

 

「あれはひどかった。あれ、言わされてて吐き気がしたよ」

 

「やっぱり信じちゃったのかな? だってあれから学校こなくなって、連絡もブロックされたでしょ」

 

「あぁ。考えたくないけど、信じたんだと思う」

 

「フジカワ、あれ言わされたの、何本で折れた?」

 

「11本」

 

「11本かぁ、頑張ったな」

 

「紙に書かれてる台詞があまりにもだったから、どうしても言いたくなくて何とか耐えた。あともう少しいけそうだったんだけど、急にズボンを脱がされて、写真を撮られた」

 

「写真って、下の?」

 

「うん。顔と一緒に写ってるやつ。クラスのグループ全員に送信するって言われて、心が折れた」

 

「最低だな」

 

「セキネには悪いと思ったんだけど、どうしても嫌で」

 

「11本耐えた先のそれだろ。仕方ないよ」

 

「うん……。タクマは? どうだった?」

 

「俺は、2本」

 

「え? 2本って、たったの2本? え、何で? 何でそんなんで折れちゃったの?」

 

「うん。今、絆創膏剥がすけど、ここ。ここだったから」

 

「あ……首」

 

「『お前は腕、効かねーんだよなー?』って。死ぬほど熱くて痛かったよ! あれは、死ぬほど苦しかった。しかも2本とも同じ箇所だったから、次が想像できて怖くてダメだった」

 

「タクマ……」

 

「でも、そういうの全部ひっくるめて、今日でおさらばだ。俺らにはこの財布があるからな」

 

「今更なんだけど、前に言ってたカードの話、本当なんだよね」

 

「あぁ。間違いないと思う。無駄に羽振りがよかったし、仕事もアレコレしてるみたいだし」

 

「暗証番号も、合ってるんだよね?」

 

「『大事なもんは全部お前の誕生日にした』って母ちゃんにしつこく言ってたし、母ちゃんも、そのカードで何回かおろしたことがあるって前に言ってたしな」

 

「それならいいんだけど……」

 

「フジカワが心配になる気持ちも分かるよ。俺だってこの先どうなるか分からないし、そうそう簡単にはいかないと思う。もしかしたら行った先で散々なことになるかもしれないしな。でも、俺は行くよ。こういうのを、ギャンブルって言うんだろ? 戻っても行っても地獄なら、俺は進むよ。もう、学校にも家にも戻らない」

 

「……僕も、行くよ。そのギャンブルにのる。どうせ戻る場所もないしね」

 

「セキネも、一緒に連れてくんだ」

 

「うん」

 

「あいつも帰る場所なんてないだろ。だから絶対に連れて行く」

 

 

「あ、タクマ! あそこ、あれ、セキネだよね?」

 

「あぁ。昨日と一昨日と一緒、間違いなくセキネだ」

 

「どうしよう。どうやって言おう」

 

「とにかく行って、謝らなきゃ」

 

 

 

「セキネー!!! 悪かったー!!! 本当に、申し訳なかったー!!!」

 

「セキネー!!! 僕ら、全部脅されて言わされてたんだー!!! セキネー!!! 本当にごめん!!! 本当に、ごめんなさい!!!」

 

「詳しいことは後で説明するー!!! セキネー!!! 俺たちと一緒に逃げよう!!! もう、どこにも戻らなくていいから!!! 俺らと一緒に行こう!!!」

 

「セキネー!!! 全部終わりにして!!! 僕たちと一緒に、この街を出よう!!!」

 

「セキネー!!! セキネー!!!」

 

 

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ふたり乗りで行こう

5:56に目を覚まし

少し祈って襖を開ける

 

シンクに出来た皿の山

尖った先から日が昇る

 

Fコードの音が響く

ガスのコンロがリズムを刻み

薄暗い玉子の花を咲かす

 

透明になるための白いシャツ

用のないコンビニで息をして

8:11の準急に乗る

 

広告と景色が後ろに流れ

噂と一緒に吸い込まれる

 

学校に着いても下駄箱は開けない

そこには悪意が詰まっているから

 

ゴミ出しの日に消えた人を待たない

欲情に付ける薬はないから 

 

部屋にスペースが増えたけど

寂しい気持ちにならないんだ

 

橋を越えた住宅団地に

僕を待つ人がいるから

 

空白で埋まる授業を抜けて

501のジーンズを履く

 

白線の内側を急いで走り

2:22の準急に乗る

 

人混みの向こうが目指す場所

知らない街にある僕の居場所

 

空に伸ばしたのは右の手のひら

あなたを見つけて掲げた手のひら

今日も明日も生きていくと

誓って上げた右の手のひら

 

ふたり乗りで行こう

赤ばっかりの信号でも

ふたりでいれば前へ進める

 

ふたり乗りで行こう

周回遅れの毎日でも

ふたりでいれば怖くないから

 

「またね」って言えた喜び

記憶をしっかり噛みしめて

いつかの残像に手を合わす

 

「またね」って言えた喜び

消えゆくあなたを引き止めて

いつかの残像に手を合わす

 

今になって分かったんだ

当たり前の「またね」なんてないってことが

 

遠くに見えたスタジアム

ぼんやり照らされた並木道

 

姿形が変わっても

再び行き合うことが叶うなら

後ろに乗ってくれないか

 

チェリオの炭酸は買ったから

7:20で落ち合って

橋へと続く道を走ろう

 

 

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〈絵〉ミチコオノ

 

***

 

報う

八月が両肩にのっかる

バケツに入れても消えないってさ

 

綺麗なガラスは悪意を通す

頼んだ覚えはないんだけどな

 

隅の隅

奥の奥

 

ここにいるってよく分かったね

 

ぶつけられたのはボールじゃない

こんなに痛いのはボールじゃない

 

塩素が空気に色をつける

 

もう

一人になりたい

 

このまま壁に溶け込んで

晴れた日の景色になりたい

 

あっちにいったら抜けられるって

これを飲んだら忘れられるって

 

でも

やっぱり帰るよ

まだやることがあるから

 

今朝聞いたのは水の音

蛇口から漏れる水の音

 

一滴一滴のこさず拾う

それが今できることだから

 

古い畳に寝転がる

ブルーハワイの羽が回る

 

六時まで待って天井に誓う

 


いつか報ってやる
いつか必ず報ってやる

 

 

空を飛ぶように言葉を書いて

この時間を報ってやる

 

潰されてきた言葉を出して

僕とあいつと

あの子を報ってやる

 

それがあの日に立てた計画

決して消えない八月の計画

 


随分と待たせたね

あともう少しだから

 

 

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12年かかって見た景色

 

12年かかって見た景色。

 

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12年前。

お金も、仕事も、居場所もなかった。

 

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12年前。

「柱もねぇ、壁もねぇ、床板まともにはまってねぇ」幾三ハウスから始まった生活。

ダンボールをタンスにし、結婚記念日にウェンディーズのバーガーセットを食べていた。

 

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逃げてきた分、1歩1歩が重かった12年。

 

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暑くも寒くもない気温の中、人が少なくなった街を歩く。

塔の上ではためくメープルフラッグを眺めている時、頭にあったのは、泣きながら空のスーツケースを投げつけられた日だった。

 

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時間が進まない、病院の長い廊下。

受け取られなかった手紙。

灯りがつかない部屋。

 

馴染まない水を飲んで、何とか笑顔を浮かべていた日々が浮かんでは消えた。

 

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暮れ行く街に向かい、手を合わせる。

 

ありがたいことに、もう生きるか死ぬかじゃない。

 

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12年かかって見た景色。

12年かけて固めた地盤。

 

踏み込んだ足を弾く堅さがあれば、描いた通りに跳んでいける。

 

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全てに感謝します。

 

***

 

ちなみに、塔の内部は256キロバイトのドラクエIIIでした。

 

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写真はブレても、記憶はブレない。

ありがとうございました。

 

満天の星をみたか

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満天の星をみたか

 

寒さの産声が響く中

黒を濃くした夜空に浮かぶ

満天の星をみたか

 

工場から漏れる煙も

街を埋める電波でも覆えない

内なる想いを照らす

満天の星をみたか

 

俺は見た

真夜中の真ん中に開けた窓から

溢れる星を確かに見た

 

四方に散らばり輝く星群

そのうちの一つ

東の果てに佇む光が

あんたなんだと思った

 

理由は分からない

ただ直感でそう思えた

 

会えなくなって随分経つけど

忘れたことは一度もない

 

赤いカバンをかけた背中

当時の景色はかすれていない

 

そっちの空気はどうなんだ?

あんたはあんたでいれているか?

 

こっちのことは心配ない

色々もがいて回っているけど

今でも好きで書けているよ

 

ため息を深呼吸に

憂鬱を動機に変えて生きてきた

 

でも

俺は弱いから

いつもあんたを探してた

 

一人じゃ何にもできないから

あんたの姿を探してた

 

何もかもが変わっていくけど

ずっと変わらないものもある

 

社交性がなくても

孤立していても構わない

 

俺はあんたの友達で

あんたは俺の友達だから

 

過去を誇れなくても

今につまずいていても構わない

 

俺はあんたの友達で

あんたは俺の友達だから

 

世の中は生きにくい

過敏であればあるほど生きにくい

 

突然すべてが嫌になっても

おかしくなったとは思わない

 

まともを演じて壊れるのなら

全部まとめて投げ出していい

 

それでも

一つだけ覚えていて欲しい

 

病んでいても

鬱であっても構わない

 

俺はあんたの友達で

あんたは俺の友達だから

 

ずっと空の上

雲の先はいつも晴れてるんだろ?

 

だったら夜には星が出る

 

だったら俺は一人じゃない

 

俺は怖くはない

これから何があろうとも

あんたがそばにいてくれるなら

俺は怖くなんかない

 

だから

そばにいて欲しい

 

姿が見えても

見えなくても構わない

 

あんたがそばにいるのなら

これから先も歩いていける

 

***

 

Stand By Me

 

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***

 

Sending my deepest gratitude to Michiko Ono.

 

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